相棒3rd 第13話 「警官殺し」
開始10分くらいで、「ああ。自殺なんだな」ということは分かり、むしろそれを視聴者に気づかせるような作りになってたので、「謎解きが主眼の話ではないのか」と思っていたら、開始30分の時点で右京さんが自殺を宣言。ここからが本題の、警察内部の反目、かばい合い、尻尾切りと、組織が組織である故に抱えるドロドロと膿んだ部分が提示されていきました。
今回の話も、見終わるとサブタイトルの意味が変わっている、という作りになってましたね。櫻井脚本のタイトルの付け方は毎回地味に秀逸だわ。右京さんのキャラが微妙に違う感じがしたのと(なんだか全般的に毒気が抜けていた感じ。老成するにはまだ早いよ)、最後にどんでん返しがあるのかと思ったら特になく、そのままトカゲの尻尾切りで終わってしまってたのに、公園デートでほのぼのと終わるのはなんか違うだろう、と微妙な違和感を感じたままに終わってしまったのですが。
それでも、コロンボ風味のフーダニットから、今回みたいな警察内部のゴタゴタ&権力争いまで、色々な要素を話の中につっこめるところが『相棒』の懐の深さなんじゃないかと思いましたです。
ツボに入ったシーンをいくつか。
「あなた犯人、ぼく長谷川さん」の右京さんのセリフ回しが異常に愛らしかったとか。
いつも特命係を覗いている二人にセリフがあったり、外回りしていた様子には、「立った、クララが立ったわ」みたいな新鮮な驚きがあったとか。
公園で会っている薫ちゃんと美和子さんの雰囲気が微妙にいい感じだったとか(でも薫ちゃん、今は鳩に餌をやっちゃダメだ。カラスの後は鳩を駆除するらしいぞ、東京都は)
大河内君が、
「本気で組織を良くしようとする人間に対しては、排除の論理が働く。それを考えると特命係の存在は、奇蹟だ」
などと絶賛していたとか。
うーん。相棒一のロマンティストは彼かもしれん。さすが公式認定ホ(略)なだけのことはある。そういう小ネタの部分が印象に残る回でした。
<2005.02.13>
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