相棒 
セカンドシーズン 第1話


 

 やっぱりすっごく面白いよこのドラマ。
 『大人の仕事を見せてやる』っていう、プロの矜持を感じました。
 余裕があって、遊びもあって、そのくせひどく挑戦的。 
 展開に多少、強引グ・マイウエイなところがあろうとも、それを補ってあまりあるストーリーテリングでございます。
 前作のレギュラーがそろいもそろってそろっちゃってましたが、顔見せと人物紹介も兼ねているにも関わらず、その出し方に不自然さがなく、ストーリーに組み込まれているのは、個々のキャラクターがしっかり立っているのと、やっぱり芸達者な俳優さんがやってらっしゃるからなのでしょうね。
 なんのストレスも感じることなく、ただドラマだけに集中できるって、なんて素晴らしいことなんだろう。
 語り始めるときりがないので、思いついたことだけつらつらと(とか言いつつ長い)。
 これを読んでいる人は当然本編は見ていると思うので、あらすじを書く気は毛頭ないので、ご了承ください。

 新オープニング、相変わらずかっこいいですね。ファーストシーズンと同じ人が作ってくれたみたいで嬉しい。道路に俳優名が出るところの字体とか構図が凄くツボです。

 登場時の肩書きが『運転免許試験場』だった薫ちゃんに、なんだかもの凄く、もののあはれを感じました。
 そして一緒のベッドに寝ていた薫ちゃんと美和子さんにどきどきしました。
 先日の記者会見での「ベッドシーンやろう」「やりたくない」発言をうけた結果、『ただれた二人はセックスレス』という設定が私の中で出来てしまっていたので(妙な設定を勝手に作るな)。
 浅倉とはそれなりにその後も接触があったんですね。何回も足を運んでいたらしい薫ちゃんの心情を考えると泣けてきます。
 浅倉が小暮ひとみにこだわる理由は良く分かりませんが(死刑囚が今更他の殺人者に興味を持つものだろうか。自分の殺害者数記録を抜きそうだから気にしてるのか? そういう理由だったらいかにもシリアルキラーっぽくて良い感じですが)、そのあたりは次回でもうちょっと説明があるかもしれません(ないかもしれないけど)。
 それにしても前髪を下ろした生瀬さんはかっこいい。そうだ、浅倉を見て初めて、実は生瀬さんはそれなりに整った顔立ちだったということに気づいたんだった。どうして前髪をあげるとああも印象が変わってしまうのか。

 武藤弁護士を使っての、浅倉とのルート確保の仕方がアクロバティックでしびれました。

 ロンドンの街並みに、何の違和感もなく溶け込んでいる右京さん。墓参りをしていたのは、セカンドシーズンを貫く大きな謎の伏線でしょうか。でないと、ロンドンロケはただの『ファンサービス』になってしまいますが。
 国際電話にも関わらず、久しぶりの部下との会話にも関わらず、相も変わらぬ慇懃無礼っぷりを発揮している右京さんが愛しくてたまりません(←おかしいよお前)。こういうところの台詞がいいんだよねえ。

 薬用植物園で、客を装い小暮に近づく右京さん。
「実は私・・・マニアなんです」
 右京さん、なんだか楽しそうだ。あっはっはー、水谷さん飛ばしてるなあ。薫ちゃんに背後からでかい声で呼びかけられた時の、右京さんらしからぬ驚き方も、(右京として許されるギリギリ限度まで)はっちゃけてましたね。
 そして再会したときの二人の近づき方が〜あああああ〜(この言葉にならない思いを何となく察してください)。

 美和子さんの盗撮の仕方は大胆すぎだと思います(せめて写メールとかさ)。
 髪を切った鑑識は、キャイーンの小さい方に似て蝶でした。

「お約束ですか?」
「小暮と申します」
 右京さん凄まじく嘘つきだ(笑)。

「運転免許試験所のか〜めやま〜」
 人相の悪い伊丹来たーーーー!! 
 相変わらずの低レベルな口げんか&どつき合いだ。もっとやれ。
 今更だけど、何でこの人達こんなに仲が悪いんだろう? 伊丹はとにかく、三浦さんまで薫ちゃんを肩で押してるし(そしてそれをびっくりしたような顔で見ていた伊丹にときめきました)。連ドラ時代そんなことしてたか? 煙たく思っていても一応の礼儀は心得ていたような気がするんだけど。
 
 もう出ないんじゃないかと思っていた小野田まで来たーーーーー!!。
 そういえば皆様、『座頭市』はご覧になりまして? 本編よりも『キル・ビル』の予告編があまりにもイカレていて、そっちの方が印象に残っているんですけど、オノーダじゃなくて岸辺一徳も出てるんですが、相変わらずの怪しさオーラ大爆発でしたので、余力のある人はチェックしておいてもよろしいかと思います。
 知らないと言いつつしっかり小暮にコナかけてた小野田に、腰砕けました。こいつも嘘つきだ。「手強いぞ、彼女。なかなか落ちない」ってのがダブルミーニングになっているあたりも、小ワザが聞いていていい感じ。
【回転寿司を手で食べるのは、高い寿司を食いなれてる証拠】とうちのダンナが申しておりましたが、3人とも手づかみでしたね。小市民な薫ちゃんが高級寿司を食いなれているとは思いませんが、かといって小市民ぽく割り箸で食べていたら、かえって上品に見えてしまうあたり、パラドックスですな。

 須藤理彩さんが好演でした。理系の人っぽいテンションの低さで、人を殺すことのリアリティを自分が感じなくて済むやり方で、連続殺人を遂行していく女性の怖さが良く出ていた。
 しかしテレ朝って全般的に、女優の撮り方が上手くないと思う。わざとかもしれないけど、びっくりするくらい須藤さんが綺麗に撮れてなかった。ファーストシーズンの時もそう思ったんだよね。確か。誰のことをそう思ったのかは忘れてしまったけど。
 俳優さんならねえ、もとが不細工だろうが、それはそれで味がある風に見えるんだけど、女優を撮るときくらい、もっと気を配ってやればいいのに。

 2時間スペシャルのくせに次回に続きます。小暮の狂言自殺と自白撤回は、右京さん的に非常に自尊心を傷つけられた展開だと思いますので、次回の小暮への追求が楽しみです。なにせ、

「売られた喧嘩は買いますよ。そして必ず・・・勝ちます」

ですからね。ふふふふふふ。右京さんたら意外と負けず嫌い。
 あと、小暮の回想シーン(?)での悪徳刑事な特命係の図に大ウケでした。なんじゃありゃー。

<おまけ>
 旦那が【相棒】の中吊りポスターをたくさん電車の中で見たそうです。
旦那「あの相棒のポスターいいなあ。『今年はミテネ』ってコピーが特に」
私「どこが! あたしは唯一あのコピーだけが納得できなかったのに! 視聴者に媚びてんじゃないわよ。おもしろけりゃ視聴者は勝手についていくのよ、きいいいっ!」
旦那「なんでー。いいじゃん。『誰も知らないでしょうけど、相棒でーす。よろしくね』みたいな感じが出てて」

 だから嫌なんじゃないか、ちくしょー。
 でも今回も視聴率は良かったらしいです。まあ問題はこれからなんですけどね。

<2003.10.11up>

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